【「実戦力」アップの対策法】秋は「実戦力」強化の好機!!配点の多い科目を重点的に学習して、高得点をあげる。

【キーワード】

1学期の模試は気にせず志望校を絞る!!

 秋からの「一般入試」の対策としては、①志望校の絞り込み、②センター試験対策、③個別(2次)試験対策がポイントになるが、夏休みでの不得意の克服など、目標をスムーズにこなしたかどうかがカギになる。春から夏に培った基礎力をベースにして、秋からは「実戦力の強化」が、大きな目標になる。
 1学期の模試の成績は、ほとんど気にすることはない。たとえ、志望校の判定がDやEであっても構わない。1学期においては、現役と浪人とでは、成績に開きが出るのは当然だからだ。秋からは、模試の受験回数を多くして、今度は合否判定にも気を配り、実戦力を養う。
 志望校の絞り込みについては、国立大志望から私立大に切り替えることは可能だが、逆に私立大狙いから国立大にするのは無謀に近い。秋を迎えてから科目を増やし、5教科7科目に取り組むのは難しい。
 目標が私立大であれば、憧れ校・努力校・確実校などに分けて、5校くらいに絞り込みたい。

選択予定教科・科目のすべてに取り組む

 秋からのセンター試験の対策においては、過去の問題に多く当たっておく。2010年からは、過去問関連の出題も可能になっているから、過去問のチャレンジは大事だ。
 センタ一試験は限られた時間の中で、多くの問題を解かなければならない。じっくりと考えて、答えを出す時聞がない。ここに注意して、慣れるようにする。
 例えば、数学でいえば公式を知っていて直ぐに活用しないと、時聞が不足する。2次試験の場合は、公式の導き方を知っていれば問題を解くことが可能だが、センター試験では時間的に難しい。
 センター試験受験時の選択教科・科目の過去問は、①先ず過去3~5年分に繰り返しアタックする。②選択予定教科・科目のすべてに取り組む。③地歴・公民などで、予定していた科目よりも他の科目の方が得点しやすいのであれば、早めに受験科目の変更も考える。④過去問は、できれば5~10 年分くらいまで遡ってみたい。

合計点で7割以上確保を目標にする

 5教科7科目であっても、満遍なく70%以上得点する必要はない。とにかく、合計点で7割以上確保を目標にする。配点が必ずしも均等ではなく、科目によって異なる場合が多い。その時は配点の多い科目を重点的に学習し、高得点をあげる。逆に言えば、得意科目の配点が多くなっている大学を志望校にすることも考えよう。
 英語のセンター対策としては、①音読しながら解釈をしていく、②基礎的・標準的な文法ルールを学び、基本例文を覚える、③単語は書いて繰り返し暗唱する一一ようにしたい。
 国公立大を狙うには、センター試験の対策を第一に考えて学習することだ。センター試験の成績しだいで、7割がた合否が決まると言われている。センター試験でそれなりの結果を出していないと、2次試験での逆転は難しい場合が多い。

1冊の参考書を最後まで仕上げること

 センター試験の準備をしながら、2次試験と重複する科目には多くの時聞をかけて、記述問題の対策も行う。学習の本筋から言えば、マーク式と記述式の区別をして勉強するのは、むしろおかしい訳であり、記述の対策に自信が持てるようになれば、センターの対応も自ずとできることになる。
 2次試験対策は、記述式だから私立大受験の対策と変わらない。受験生の中には、模試の成績があがらないと、直ぐに自信をなくし、勉強の方法を間違えているのではないか、あるいは取り組んでいる参考書が悪いのではないか、などと悩む人がいる。
 むしろ受験勉強でいけないのは、l冊も本を仕上げないことである。あれこれと新しい参考書を買ってきて手を出すが、最後までやり通さないのはもっとも良くない。薄手の参考書でも良いから、必ず最終のページまで取り組み、内容をマスターすることである。
 「このことは、この本の何ページに書いてあった」と、自然に出てくるようになることの方が大切だ。それくらいまで、使いこなしたい。また、秋からは模擬試験も多く受けるようにし、実戦力を身につけたい。