【文科省:来春卒者就職内定率】20年3月大卒就職内定率は76.8%で0.2ポイントダウン。調査以降、2番目に高い!!

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好調の背景は景気回復や人手不足!!

 文科、厚労両省は19年11月15日、20年春卒業予定大学生の就職内定率(19年10月1日現在)を発表した。内定率は76.8%で、前年同期より0.2ポイント低下。1996年の調査開始以降、2番目に高い数値となった。両省では大学等の就職相談員と新卒応援ハローワークのジョブサポーターとの連携で就職支援を実施した。
 全国の国公私立大62校を抽出し、就職希望者(希望率80.0%)に占める内定者割合を調べた。設置者別では、国公立大79.4%(前年同期比4.4ポイント上昇)、私立大75.9%(同1.7ポイント低下)で、国公立大の大幅なアップが目立った。

■19年度大学・短大・高専卒 就職内定状況(全体)
区 分 就職希望率 就職内定率
大 学 80.0%( 0.4) 76.8%(▲0.2)
内訳 国公立 58.2%( 1.2) 79.4%( 4.4)
私 立 90.8%( 0.0) 75.9%(▲1.7)
短 大 87.1%( 0.8) 40.6%(▲2.2)
高 専 58.8%(▲5.0) 96.2%( 2.5)
79.2%( 0.1) 74.2%(▲0.3)
*注:( )は前年比増減値。(文科省:2019.11.15)
 

 3年続いた上昇も10月1日の調査では、ややダウンしたものの、引き続き高水準となった。最近は景気が下降気味だが、文科省では引き続き、関係府省と連携し、新卒者等の雇用推進に努めるとしている。
 また、男女別では男子76.1%(同0.9ポイント低下)、女子77.6%(同0.6ポイント上昇)。前年と比べて私立大女子が0.9ポイント低下で76.5%、国公立大女子が5.0ポイント上昇で80.8%になった。

■19年度大学・高専 就職内定状況(男子)
区 分 就職希望率 就職内定率
大 学 75.1%( 0.4) 76.1%(▲0.9)
内訳 国公立 50.2%( 0.7) 78.2%( 3.9)
私 立 88.4%( 0.2) 75.5%(▲2.3)
高 専 58.8%(▲5.0) 96.2%( 2.5)
73.0%(▲0.3) 78.1%(▲0.7)
*注:( )は前年比増減値。(文科省:2019.11.15)
 
■19年度大学・短大 就職内定状況(女子)
区 分 就職希望率 就職内定率
大 学 86.9%( 0.5) 77.6%( 0.6)
内訳 国公立 70.8%( 1.8) 80.8%( 5.0)
私 立 94.0%(▲0.1) 76.5%(▲0.9)
短 大 87.1%( 0.8) 40.6%(▲2.2)
86.9%( 0.5) 69.9%( 0.0)
*注:( )は前年比増減値。(文科省:2019.11.15)
 

文理系統別では文系・理系ともに復調!!

 文理系統別では文系76.2%(同0.3ポイント低下)、理系79.3%(同0.1ポイント上昇)で、今年は国公立大が文理系ともアップしたが、私立大は文理系ともにダウンした。

■19年度大学 文理別内定率
区 分 文系 理系
大 学 76.2%(▲0.3) 79.3%( 0.1)
内訳 国公立 78.4%( 4.5) 81.7%( 4.3)
私 立 75.7%(▲1.4) 77.6%(▲3.0)
*注:( )は前年比増減値。(文科省:2019.11.15)
 

 地区別でみると、関東地区が前年と同じの80.5%で最も高かった。次いで近畿地区79.6%(同2.5ポイント低下)、北海道・東北地区74.5%(同4.1ポイント上昇)、中部地区74.4%(同1.6ポイント低下)、中国・四国地区70.1%(同5.4ポイント上昇)、九州地区66.9%(同2.1ポイント低下)の順で、中国・四国地区と北海道・東北地区の改善が目立った。

■19年度大学 地域別就職内定率
地 域 就職希望率 地 域 就職内定率
北海道・東北 74.5( 4.1) 近畿 79.6(▲2.5)
関東 80.5( 0.0) 中国・四国 70.1( 5.4)
中部 74.4(▲1.6) 九州 66.9(▲2.1)
*単位:%、( )は前年比増減値。(文科省:2019.11.15)
 

【就活日程】現在の大学3年生が対象の2021年春入社までは、会社説明会などが3年の3月1日、面接や採用試験が4年の6月1日解禁の現行ルールが適用される。経団連は指針策定をしないが、政府が中心となり、現行ルールを順守する。