【21年度入試:主要大学の状況】英語民間試験、国語・数学の記述式中止で、大学は大変!!各大学のWebで必ず確認。

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国立大学82校は協会がまとめて公表

 文科省は、英語民間試験活用のための「大学入試英語成績提供システム」導入見送りを、19年11月1日に発表した。これを受け、全国82国立大学は11月29日までに、その対応をまとめ公表。国立大学協会は、Webサイトに各大学へのリンク一覧表を掲載している。
 2021年度共通テストでは、国立大学82校のうち78校が民間試験を使う予定だった。しかし、東京大学、京都大学など62校は導入延期を受け、「活用しない」と変更した。また、埼玉大学も活用を見送ったが、「個別の活用を制限するものではない」として、総合型選抜(現:AO入試)の経済学部と学校推薦型選抜(現:推薦入試)の工学部環境社会デザイン学科のみ、民間試験を活用する方針を示した。

参考:国立大学協会 https://www.janu.jp/news/whatsnew/20191113-wnew-minkanshiken.html

 次に、私立大学の対応も見ておこう。難関大といわれる私立大学が、共通テストの利用を表明していた。

【早稲田大学】政経は合否判定利用中止

 早稲田大学は、「大学入試英語成績提供システム」の導入延期を受けて、利用を予定していた各学部の21年度入試の対応や変更点を11月15日に発表した。

1.英語4技能試験利用学部ごとの対応について

学 部 対 応
政治経済学部 4技能試験の合否判定への利用を中止。
文化構想学部
・文学部
当初の予定通り英語4技能試験を利用した入試を実施する。
商学部 当初の予定通り英語4技能試験を利用した入試を実施。
国際教養学部 当初の予定通り英語4技能試験を利用した入試を実施。

2.英語4技能試験のスコア提出方法について

 「自身で提出(一部の試験は試験団体に大学へスコアの直送依頼)」の方式により、スコアを提出してもらう。
 例えば、文化構想学部と文学部は、一般入学試験(英語4技能テスト利用型)では出願時に英語4技能テストのスコアを提出したうえで、一般入学試験の国語、地歴の2教科を受験する。
 また、商学部の一般入試(英語4技能テスト利用型)では「英検準1級以上またはTOEFL-iBT72点以上」を出願要件とする。なお、いずれの学部も英語民間試験の有効期間は「出願開始年月日より2年間さかのぼった月の翌月初日以降」に受験したものを有効とする。

参考:https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2019/11/191115_system_enki2.pdf

【上智大学】英語外部試験の利用法変更

 上智大学は12月6日、21年度一般選抜制度の変更点を公表した。一般選抜(共通テスト利用型)は、外国語外部検定試験結果の提出を必須としていたが不要になり、一般選抜(学部学科試験・共通テスト併用型)は任意提出となる。また、「英語成績提供システム」の導入延期を受け、外部検定試験の活用方法を一部変更する。ただし、一般選抜(TEAPスコア利用型)に変更はない。
 一般選抜(学部学科試験・共通テスト併用型)は、外国語外部検定試験結果の提出を必須としていたが任意提出とする。任意で提出した外国語外部検定試験結果はCEFRレベルごとに得点化し、大学入学共通テストの外国語の得点に加点。ただし、加点後の得点は、共通テストの外国語の満点を上限とする。

参考:https://www.sophia.ac.jp/jpn/admissions/gakubu_ad/2021ippan_senbatsu.html

【立教大学】国語・記述式の活用を見送り

 立教大学は12月7日、21年度入試において、共通テスト「国語」の記述式問題の活用を見送ることを公表した。また、一般入試で利用可能なスコアの1つとして、共通テストの英語成績を加えることを決定。
 英語資格・検定試験のスコアと共通テストの英語成績の両方を提出することも可能としており、その場合は立教大学独自の得点換算方式に基づき、より点数の高い方を合否判定に採用するという。

参考:https://www.rikkyo.ac.jp/admissions/news/2019/mknpps00000120ty.html

*英語民間試験はもちろん、国語・数学の記述式の導入延期の対応についても、各大学のホームページ等にアクセスして調べたい。必ず、入試情報をチェックしよう。

>>「国公立大学 入試変更点等の告知ページ一覧」へ

>>「主要私立大学 入試変更点等の告知ページ一覧」へ