1人最高350万円まで借り入れ可能!!
2018年度入試も終了したが、受験生を抱えていたご家庭は、合格、入学手続き、入学式とスンナリ進行したのだろうか?家庭内に波風が立たないように、前もって準備をしておきたいものだ。
入学までにかかる費用は200万円超。もちろん、個人差はある。手元の貯金を切り崩してなんてことをやっていると、2番目のお子さんの時も同じようになりかねない。これでは、老後資金に手を付け、貯まらないことになってしまう。
こんな場合は、教育ローンを組んで、老後資金とは別口で借金し、返済する方が賢明だ。教育ローンを借りる場合、最も有利なのは、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」。1人最高350万円まで借り入れが可能だ。
学生支援機構の奨学金と併用できる
ここでは、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」について紹介しておこう。魅力の1つが、流行っている留学への対応だ。海外留学の場合には、一定の条件付きではあるが450万円まで借り入れ可能になる。
また、日本学生支援機構の奨学金との併用もできるので、お金はないけれどどうしても大学だけは卒業したいという場合には、選択肢のひとつとなるだろう。もちろん、教育ローンは、民間の金融機関でもかなりのところが扱っている。利率を見ると、安いのがJAバンクや労働金庫などだ。
「教育ローン」は保護者が対象になる!!
「国の教育ローン」の特長を列挙してみよう。
①入学前にまとまった費用の準備が可能
②合格発表前でも申込みが可能
③日本学生支援機構の奨学金と併用も可能
④安心の固定金利、長期返済
⑤35年以上の取扱実績
入学前に早めに手続きができるのは、借りる側からすれば、非常に有難い話である。
ある意味で当たり前のことだが、日本学生支援機構の奨学金は入学した学生本人が対象、「国の教育ローン」は保護者が対象になっている。
次に「融資制度の概要」について触れてみよう。
融資額 | 350万円以内 (今後1年間に必要になる額が対象) |
返済期間 | 15年以内 (利息のみの返済期間も含む) |
金利 | 年1.76%(固定金利) (2018年6月1日現在) |
在学期間中 | 利息のみの返済 (在学期間内は元金据え置きが可能) |
返済方法 | 毎月の返済額は一定 (ボーナス月増額返済も可能) |
保証 | (公財)教育資金融資保証基金の保証 (連帯保証人に代わって保証) |
「入試スケジュール」にマッチした融資
返済の目安についても重要。例えば、100万円借りた場合の返済は、期間10年(119回払い)で毎月の返済額は9200円であり、返済総額は109万600円になる。
使い道としては、学校納付金(入学金、授業料など)、 受験にかかった費用(受験料、交通費など)、自宅外通学に必要な住居費用(敷金・家賃など)、教科書代、パソコン購入費、通学費用、学生の国民年金保険料など、今後1年間に必要となる費用が融資の対象となっている。
ともかく、驚かされるのは学校行事や入試スケジュールに沿ったきめ細かな対応だ。一般・センター入試の手続き時だけではなく、AO・推薦入試の手続き時、大学入学後など、融資が必要な時期にあわせ、いつでも申込みが可能である。
前頁で紹介した「日本学生支援機構」含め、奨学金の給付は入学後になることが多いため、入学までの費用は「国の教育ローン」、入学後は奨学金という利用の仕方も可能である。
融資が必要と分かったら、早めに動いてみることが大切になる。