国公立大学志願者はセンター試験が必須
センター試験は、「高校における基礎的な学習の達成の程度を判定するのが主たる目的」となっている。2020年が最後のセンター試験といっても、入試システム上での変更点はない。昨年までの入試をベースにし、センター試験の特徴と実態を把握して対策を立てることが大事になる。特徴をしっかりと頭に入れておこう。
【ポイント1】同一期日・問題により全国一斉に実施
大学教育を受けるにふさわしい能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定することに資するため、同一期日・問題により全国一斉に実施する。
【ポイント2】解答の方法はマークシート(センス)方式
センター試験では、マークシート方式を採用。選択肢の中から正答を選び、鉛筆でシートの所定欄を塗りつぶす。大学入試センターでは、その解答シートを使いコンピューターで採点している。マークミスはしないこと。
【ポイント3】国公立大学はセンター試験の受験が必須
国公立大学志望者は1次試験として必須であり、私立大学でも「センター試験利用入試」が実施されている。その結果は合否に大きな影響を与えている。
問題量の多さがセンター試験の難しさ
【ポイント4】全履修内容からまんべんなく出題される
センター試験では、特定の分野に偏らず、全範囲から出題される。教科書の内容を確実に理解しているかが大切になる。不得意項目を作らずに、学習した時点で早めに克服するよう心がける。
【ポイント5】基礎知識とその理解度が問われる
基礎的な学習の到達度を判定する試験だが、決して易しい訳ではない。結構細かい知識が問われたりする。また、あいまいな理解の甘さを突くような問題が出題されたりするから注意したい。
【ポイント6】問題の量が多く、試験時間が短い
センター試験が難しいと言われるのは、問題のレベルではなく、問題量や設問数の多さにある。限られた時間の中で、テキパキと答えていかないと、問題が手つかずに終わってしまう場合がある。正解を選ぶスピードが、結果に影響する。
項目 | 対応のポイント | |
---|---|---|
1 | 出題範囲 | 事前に範囲を公表している |
2 | 問題形式 | 毎年、大きな変化はほとんどない |
3 | 選択肢 | 紛らわしい内容が多い |
4 | 問題量 | 多いので、解答・結論を早く出す |
5 | 難易レベル | 得点率60%が指標になっている |
6 | 知識量 | 広く、正確な知識が必要になる |
7 | 科目数 | 国公立大学は多い、私立大学は少ない |
問題の基本構成に大きな変化はない
【ポイント7】問題形式は毎年ほとんど変わらない
問題の基本構成や設問の種類などは、毎年大きな変化が見られない。出題数、大問数、小問数、出題傾向などは、過去問が参考になる。
【ポイント8】選択肢は慎重な見極めが必要になる
選択肢は紛らわしく作られており、正誤の判断に悩むものが多い。正確な知識を身につけていないと、間違うケースが多い。知識量が問われる。
【ポイント9】問題レベルは得点率60%が目安
問題のレベルは、平均点が6割程度になるように設定されている。そうは言っても、毎年の入試結果では、平均は上下している。
【ポイント10】国公立大は7~8科目を課す
国立大学の一般入試では、7~8科目が課せられるケースが多い。志望校が国立大学の場合は、全範囲をまんべんなく学習することが大事。ほとんどの私立大学がセンター試験利用入試を実施し、成績によって合格者を決めている。科目数は国公立大学より少ない。
2020年は「過去問演習」がポイントに?
毎年、出題範囲が変わらない、問題の基本構成に変化が見られないとなれば、過去問の分析をすれば出題傾向が見えてくるはず。
最後のセンター試験なので、過去に類似問題ゆえに採用されなかった、ストック問題が出題される可能性が高いと予想される。それだけに過去問演習が重要になる。