理系の私立大は国公立大の1.7倍
学生生活では、大学で学ぶための「在学費用」(授業料・通学費・教科書代など)が必要になる。日本政策金融公庫のデータによれば、私立大の1年間の在学費用は、理系で180万2000円、文系で161万3000円、理系で国公立大(108万5000円)のおよそ1.7倍、文系でおよそ1.5倍となっている。
生活費のほかに、上記の費用が必要になるのだから家庭(世帯)の負担は大きい。家庭は教育費の捻出に、総力で取り組まざるを得ない。
■国公立・私立別にみた在学費用(子供1人当たりの費用)
(日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果(2017年1月30日)」)
家族の総力で教育費捻出に取り組む
具体的に、どのような方法で教育費を捻出しているか示したのが右のグラフ(日本政策金融公庫のデータ)だ。「教育費以外の支出を削っている
(節約)」が30.4%と最も多く、以下「預貯金や保険などを取り崩している」(22.8%)、「子供がアルバイトをしている」(19.4%)、「奨学金を受けている」(19.0%)と続く。
過年度と比較すると、「教育費以外の支出を削っている(節約)」(30.4%)、「預貯金や保険などを取り崩している」(22.8%)、「奨学金を受けている」(19.0%)、「親族から援助してもらっている」(6.6%)及び「国の教育ローンを借り入れしている」(3.9%)が増加した。
部活やアルバイトで社会生活を学べ
大学へ進学するのは、学習や研究がすべてではない。異なった環境や学習課程の友人とサークルなどで交流することも、人間形成の上では必要であり、重要である。社会に出て直面する「タテ社会」を知るためには、先輩・後輩の関係がシビアな部活を体験するのが早道だろう。
学生の本分は勉強であることは確かだが、それだけでは社会に出て通用しないのも事実。クラブ活動ではなく、アルバイトを通して社会に出て、ヒットする人生を送るために多くの経験をすることも有意義なはずだ。アルバイト先が飲食店、家庭教師、コンビニであっても学ぶことはある。
■教育費の捻出方法(三つまでの複数回答)
(日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果(2017年1月30日)」)